ストレスチェックを活用した人材育成・組織活性化のためのアプローチ

ストレスチェック制度とは

ストレスチェック制度は、毎年1回、定期的に労働者のストレスの状況について検査を行い、本人にその結果を通知して自らのストレスの状況について気付きを促し、個人のメンタルヘルス不調のリスクを低減させるとともに、検査結果を集団的に分析し、職場環境の改善につなげることによって、労働者がメンタルヘルス不調になることを未然に防止することを主な目的としたものです。
2015年12月1日より施行された労働安全衛生法第66条の10(心理的な負担の程度を把握するための検査等)の定めにより、労働者が 50 人以上いる事業所では毎年1回、この検査を全ての労働者※に対して実施することが義務付けられました。
※ 契約期間が1年未満の労働者や、労働時間が通常の労働者の所定労働時間の4分の3未満の短時間労働者は義務の対象外です。
仕事のストレス判定図の見方
仕事のストレス判定図とは
一定集団(部署や役職等)を対象として、仕事上のストレス要因を評価し、それが労働者の健康にどの程度影響を与えているか判定したものである。
把握する指標として、健康リスク(仕事負担健康リスク・職場支援健康リスク)がある。
「職業性ストレス簡易調査票」の質問項目の中から健康との関係が深い下記の4つのストレス要因(仕事の量的負荷、仕事のコントロール、上司の支援、同僚の支援)について職場の平均値を求め、その数値から職場のストレスを健康リスクとして評価する。
判定には、「量―コントロール判定図」と「職場の支援判定図」の2つを用いる。

①「量-コントロール判定図」
横軸:仕事の量的負荷 数値が高いほどストレスが高い。
縦軸:仕事のコントロール 数値が低いほどストレスが高い。
②「職場の支援判定図」
横軸:上司の支援 数値が低いほどストレスが高い。
縦軸:同僚の支援 数値が低いほどストレスが高い。
例えば・・
①仕事の量的負荷 10 仕事のコントロール8.6の場合を
量-コントロール判定リスク値は 105(標準集団と比較して5%ほどリスクが高い)
②上司の支援 5.9 同僚の支援 8.6の場合
職場の支援リスク値は 112
総合健康リスク値は 2つの健康リスクを掛け合わせて100で割って算出
105×112÷100=118
健康リスクが120を超えている場合、ストレス問題が発生している場合が多くストレス対策の必要性が高いと判断される。
集団分析を読むときの着目点
①全国平均や会社平均と大きな差がある部署・属性に着目する。
②良好な部署・属性と良好でない部署・属性の違いに着目する。
③経年変化の大きい部署・属性に着目する。
④弱みだけでなく会社の強みに着目する。
⑤弱みを強みでカバーしている部署に着目する。
⑥現場からヒアリングした情報と併せて評価する。
集団分析実施時の注意点
ストレスチェックの「集団分析」の目的は、職場全体や部署ごとのストレス状況の把
握、職場環境の改善に活かすものであることを明確にすることが大事である。
以下の点に注意する。
1.匿名性、プライバシーの確保
個人特定リスクを避けるため、5人未満の小集団は対象外とする。
2.結果に対する過度な反応を防ぐ。
高ストレス者が多い=「悪い職場」と単純に結論づけないようにする。
それぞれの背景や職場特性を考慮する。
3.分析・活用は継続的に行う。
1回の分析で終わらず、経年変化を比較して改善効果を評価する。
継続的な職場環境の見直しが重要である。
4.対応策とセットで考える。
実際に職場で何を変えるかを話し合い、従業員と共有する。
